いそめこどもクリニック:福島県福島市【小児全般・予防接種・アレルギー疾患・小児腎臓病・乳幼児健診等、お子様の健康に関することなら何でもご相談下さい】

スキンケアの基本は「石けんで洗って軟こうを塗る。」ことです。以下、実際の洗い方と軟こうの塗り方をお示しします。ご参考にして下さい。

洗い方について

・石けんはできるだけ無添加のものを使用しましょう。
・薬用石けんは刺激性が高いので使用しない。
・石けんは手でよく泡立ててから、やさしくなでるように手で洗いましょう。
・強くこすりすぎないように注意して洗いましょう。ナイロンタオルは禁止です。
・汚れのおちにくいところは木綿100%の薄手のタオルを使いましょう。
・石けん成分が残らないように、しっかりすすぎましょう。
・ひじやひざなどは洗いにくいので、しわを伸ばしてしっかり洗いましょう。
・お湯の温度は38-40℃と低めにしましょう。

軟こうの塗り方

・皮膚を保湿・保護するために入浴後すぐに軟こうを塗りましょう。(できれば入浴後5分以内に)
・軟こうはすりこまず、皮膚にのせるように塗りましょう。すりこむと逆に皮膚を傷つけてしまいます。
・軟こうやクリームは人差し指の先から第一関節まで伸ばした量、ローションの場合は、1円玉大の量が約0.5gです。この量でおよそ手の面積2枚分に塗れます。

小児喘息は、発作性に喘鳴(ぜんめい:ヒューヒュー、ゼーゼー)を伴う呼吸困難を繰り返す病気です。小児喘息を起こす年齢のピークは1〜2才で、小児喘息の60%が2才までに起こります。そのため乳児喘息を早期に診断して、適切な治療を行うことが必要になります。乳児喘息の診断ですが、気管支炎など感染症の有無にかかわらず明らかな喘鳴を3回以上繰り返した場合に診断されます。また乳児喘息の特徴として、急に喘鳴が悪化することが多く、これは乳児の気管支の内径が年長児に比べ狭いことなどによると考えられています。治療ですが、年長児と同様に気管支拡張剤の吸入や内服薬、貼り薬を使用します。必要に応じて抗アレルギー剤を使用します。

ステロイド外用剤に対してその副作用から使用に抵抗を感じている方がおられますが、上手に使用すれば症状を改善させ副作用が起こらないようにすることができます。内服薬や注射剤の治療を長い間使用すると、小児の場合は成長障害などの副作用が起きますが、外用剤の場合、通常の使用量では体内に入るのは微量ですので全身に悪い影響を及ぼすことはほとんどありません。またステロイド外用剤で皮膚の色が黒くなると感じている方がおられますが、皮膚の炎症が治まった後に色素が残り、皮膚が黒くなることはあります。これは、炎症の赤みで見えなかった色素が、ステロイド外用剤の使用により炎症が治まることで、かえって目立ってくるからです。しかし、薬の吸収のよい顔面などに強いステロイド外用剤を長期間塗ると血管が浮いてきたり、皮膚が薄くなることもありますので注意が必要です。

食べ物がお子様のアトピー性皮膚炎の原因ではないかと心配されて来院される親御さんが多くいらっしゃいますが、卵や小麦などの食べ物が原因となる方はわずか数パーセントであり実際には少数です。アレルギー体質かどうかを調べる検査に免疫物質の一種であるIgE値を調べる検査があります。異物が体内に入ってくると、このIgEが異物を攻撃します。これが高いとアレルギー体質である可能性が高いと判断します。アトピー性皮膚炎のお子様で、食べ物に対してこの検査を行なうとIgEが高く出る場合は確かにあります。しかしながら、値が高くても無症状のお子様もたくさんいます。また乳児期は腸の消化吸収能力が未熟であり食べ物を細かくする力が弱く、アレルギー反応が強く出ると考えられています。しかし、3〜4歳になると消化吸収能力が発達してきてアレルギー反応が弱くなってきますので、食物アレルギーがあっても中には食べられるようになるお子様がいます。以上から安易な食事制限は禁物です。栄養のバランスが崩れて発育に影響が出たり、食べられる食品の種類が少なくなり、同じものを多く食べることで、かえって食物アレルギーを悪化させてしまいます。最近の考え方として、食物アレルギーは経口から食物を食べることで起きるだけではなく、皮膚を介して経皮的にも起きると言われています。すなわち、湿疹がひどく皮膚の状態が悪いと、容易に食物アレルギーの原因となる物質が体内に入ってきて、ますます症状が悪化してしまいます。食物アレルギーの治療は、原因となる食物の除去が最も有効とされてきましたが、逆に食べて治すという考え方も出てきました。すなわち、ごく微量から食べて、体を慣らしていくという方法です。経口免疫療法(減感作療法)と呼ばれています。これは画期的な治療法ですが、安全性、開始時期、増量方法など検討を要する課題も多く、今後、治療法の確立が待たれます。

鼻アレルギーには、通年性のアレルギー性鼻炎、花粉症があり、特にスギ花粉症の増加が著明で、鼻アレルギーの低年齢化が進んでいます。鼻水、くしゃみ、鼻づまりの三大症状があり、アレルギー検査が陽性であればアレルギー性鼻炎と診断されます。重症度は鼻水、くしゃみ、鼻づまりの強さの組み合わせで決まります。治療は原因となるダニやほこり、スギ花粉の除去が最も重要です。薬物療法は抗アレルギー剤の内服や点鼻薬が中心となりますが、症状のタイプや程度によって薬剤が変わりますのでご相談下さい。

インフルエンザの予防には
@ 予防接種をする。
A 栄養と休養を十分にとる。
B 手洗いとうがいをする。
C 適度な温度、湿度を保つ。
D 人ごみを避ける。
E マスクを着用する。
などが挙げられます。A〜Eは一般的によく言われていることですが、とても大事なことばかりです。インフルエンザの潜伏期は1から3日間ですがこの間に感染力はありません。実際に発熱、咳、鼻水などの症状が出始めると咳やくしゃみによりウイルスが飛散し空気感染を起こしてきます。空気が乾燥するとインフルエンザにかかりやすくなります。乾燥によってのどの粘膜がウイルスに対して弱くなってしまうためです。家の中では適度な湿度(50〜60%程度)を保ちましょう。

例年、初冬に流行し、原因としてはウイルスによる胃腸炎がほとんどです。症状としては嘔吐、下痢が多く認められます。ウイルスには抗菌薬は効きませんが、自然に治癒する傾向があります。通常、嘔吐は2〜3日、下痢は約1週間で快方に向かっていきます。しかし、嘔吐、下痢症状が強いと体内の水分や塩分が大量に失われ、脱水状態となり重症化してしまいます。そこで水分補給が重要となりますが、お湯やジュースなど塩分の少ないものばかり飲ませると脱水状態が悪化することがありますので、塩分や糖分を適切に混ぜた飲み物を与えましょう。作り方の例ですが、砂糖40gと食塩3gを湯冷まし1リットルによく溶かして下さい。飲みにくい場合は果汁を入れると少し飲みやすくなります。のどが渇いていてたくさん飲みたがると思いますが、胃の動きが悪く、すぐ嘔吐してしまうので少量、頻回に飲ませて下さい。

咳が出ることは悪いことばかりではなく、気管、気管支などにある異物や分泌物、痰などを体外に出す重要な働きをしています。しかしながら、夜中に咳き込みが続き、眠れないのは大変つらいことです。長引く咳には多くの原因がありますが、最近、注目されている病気で「咳喘息」というものがあります。気管支喘息のように喘鳴(ぜーぜー)が認められず、3週間以上乾いた咳が続き、冷たい空気を吸い込んだり、就寝前や夜間になると咳が多くなるのが特徴です。治療は気管支拡張剤や抗アレルギー剤、吸入ステロイドが有効とされています。中には気管支喘息に移行するものもあり注意が必要です。

 

小児肥満は主に肥満度で評価します。肥満度は標準体重に対して実測体重が何%上回っているかを示すもので、次の式で計算されます。

肥満度=(実測体重−標準体重)/標準体重×100(%)

幼児では肥満度15%以上は太りぎみ、20%以上はやや太りすぎ、30%以上は太りすぎとされ、学童では肥満度20%以上を軽度肥満、30%以上を中等度肥満、50%以上が高度肥満となります。標準体重は性別、年齢別、身長別に設定されています。小児肥満の95%は過食や運動不足による単純性肥満です。一方病気が隠れていて肥満を呈してくる場合を症候性肥満と呼びます。内分泌性、遺伝性、薬剤性などがあり、身長の伸びが悪くなるのが特徴です。肥満は多くの合併症を伴いますが、特に生活習慣病と呼ばれる2型糖尿病、脂質異常症、高血圧などの原因となり、これらは動脈硬化を促進し、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めます。生活習慣病は成人だけでなく小児にも発症し、脂肪肝や睡眠時無呼吸を起こすこともあります。肥満の治療は主に食事療法と運動療法からなります。食事療法の第1歩として言われているのが、

@1日3食を、夜8時までに
A1日30食品を目標に
B食事はよく噛んで(最低30回は咀嚼する)
Cおかずは原則として個人盛り
D家族団らん、話をしながらゆっくり食べる

などです。食事制限による減量は脂肪を減らしますが、同時に筋肉の一部も減らすため、健康的にやせるためには、食事、運動の併用が必要です。運動は交感神経さらに脂肪細胞を刺激し、脂肪燃焼を更に促進します。運動による効果は、

@皮下脂肪を減らす
A筋肉を増やす
B成長を促す
C善玉コレステロール(HDL-chol)を増やす

などです。それでは、どんな運動が望ましいのでしょうか。基本的には、エアロビクス運動と呼ばれる、酸素を多く消費する連続運動が望まれますが、本人が喜んでできるスポーツ、運動であれば何でも良いです。

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